
イレギュラーな場所での結婚パーティーは、
時間が幾らあっても足りないし、時間の過ぎるのが
早くて早くて仕方ない。
ましてや、今回の様に雨に寄って状況が大きく変動する
パーティーはなお更である。
その判断如何によって、全てが変わるからである。

11月22日。いい夫婦の日に、愛媛県下で間違いなく
一番とんでもなく珍しい結婚式が、梅津寺にある
カフェブエナビスタで行われた。
ブエナビスタをご存知の方は、ある程度想像つくかもしれないが、
この場所は海に面したとても素敵なカフェである。
波音がとても心地よいBGM代わりとなり、
まったりとした時間を過ごすことが出来る。

今回のお二人、特に新郎様がこの場所でやりたいと願った。
その訳は、新郎にとって愛媛で一番のお気に入りの場所であり
新郎の趣味に欠かせない一部分を担っていたからである。
お二人ともの趣味は写真にもあるようにシーカヤックであった。
だから、お二人はシーカヤックでの入場にこだわった。
だから、ブエナビスタで結婚パーティーをしたのである。

当日は、あいにくの天候で、朝からドキドキハラハラの連続であった。
挙式を浜辺で行い、そのタイミングで上手に
カヤックで入場の段取りであった。
我々もそれに合わせて、ミーティングを重ねてイメトレをして臨む。
イレギュラーになればなるほど、イメトレが重要であり、タイミングの
逃すとイマイチ残念になってしまう恐れがあるからである。
雨で、浜辺での挙式は諦めたが、カヤックでの登場は、我々としても
諦める訳にはいかなかった。この場所でするのであるから、
ゲストにそれなりの感動とインパクトを与えなければと。
イレギュラーになれば、それなりに戸惑う事も正直ある。良い設備で
手馴れた場所で、十分過ぎるスタッフでは無い状況の中で
いかにして100%に近い力を出せて、ゲストにタイミングの良さと
それに対する感動を与えられるか。
もう自分の能力の限界まで近づいていた。

新郎と携帯でやり取りしながら、映像を流して、ゲストの視線も海から
引き離して、映像が終わる20秒前ぐらいに新郎に携帯で電話で
入場合図を送り、すかさずMCを入れる。
ゲストの想定では、雨の為、普通に入口から入場してくるのかと
入場口を見るけど、いない。そこで更にすかさずMCを入れる。
「海を見て下さい。」
ゲストの歓喜が一斉に沸き起こる。そしてみんなが立ち上がり
海からカヤックで登場してくる2人に祝福の声であったり、
想像してなかったことに対する友人同士の驚きの会話であったり。

ほんの4分ぐらいの時間に全てが凝縮されたような瞬間であった。
それを何とか演出出来たので、それで8割方安心できた。
新婦のドレス姿もさることながら、雨具を着ての指輪交換は
お二人にしか出来ない事であり、それが傍から見てて、
ドレス姿よりも素敵に見えたのは紛れも無い事実である。

殊更色々な周りの人に配慮してくれた新婦さんとそれを
包み込む新郎さん。少ない打合せで色々な苦労もあったであろうが、
それも一つのいい思い出になってくれれば・・・。
我々は、ブエナビスタのオーナーさんから紹介頂き、
お二人と出会うことが出来た。
お二人に出会えて、このようにして縁あって
プロデュースできて嬉しかった。

縁が無ければただの新郎新婦であったが、アルテフィーチェにとって
かけがえの無い新郎新婦となった。そのことが嬉しい。
お二人が20年後に結婚式を回想する様に、アルテフィーチェも
福田ご夫妻を思い出すであろう。その時にまだ北海道にいたら
遊びに寄ります。
末永くお幸せに。